2014年01月14日

<問20>の解答・解説  

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解答> 竜田(龍田)

解説
(*)生駒市は、生駒四河川(山田川、天の川、竜田川、富雄川)という4つの川の水源都市です(生駒の地理ご参照)。


(2)山田川にかかること
 @記紀に記されている、いわゆる「国譲り」によって天照大神が大国主命の上位におかれ、天照大神に従う神々が天津神あまつかみ、素盞嗚命を含む大国主命ゆかりの神々が天津神より格下の国津神くにつかみとされましたが、素盞嗚神社ではその格が逆転しています。その理由は、饒速日命の国譲り神話をお読みいただければお分かりになると存じます。
 A山田川源流域をルーツとする「奈良の鹿」は海外にも好意を持って紹介されています⇒ご参照ミラー
 B素盞嗚命神社の神社記録(昭和33年3月)「一部伝説によると、昔鹿が住み居りし為、鹿畑村と名附られた。其の鹿を奈良春日神社へ奉納せられし者にして、奈良の鹿は元来、鹿畑村より奉納せられしものと聞く。」(「生駒市誌」W P.682)

(3)天の川にかかること
 @星の森の泉があった住吉神社について(この神社の出自は現大阪市住吉区にある住吉大社より古いことも考えられる)
   日本書紀 巻二十六 斉明天皇に「夏五月一日、大空に竜に乗った者が現れ、顔かたちは唐の人に似ていた。油を塗った青い絹で作られた笠をつけ、葛城山の方から、生駒山の方角に空を馳せて隠れた。正午頃に住吉の松嶺まつみねの上から、西に向かって馳せ去った。」とありますが、この住吉というのは、住吉神社のことだと思われます。

(4)竜田川にかかること
 @佐保姫と竜田姫、そして登美彦  生駒の神話については<問1>神話の里をご参照ください。
 BImages of 竜田姫<リンク>  佐保姫<duckduckgo

(5)富雄川にかかること
 @普通、八幡神は武運の神(武神)といわれていますが、生駒市誌には「蛇神の呼称は数多くあり、トビ(トベ)・ナガ(ナガラ)のほかヤアタ(ヤワタ)・ミワ(ミイ)などが、後世になって混在したことも考えられる。長髄彦の名も、スネが長いというのが本来ではなくて、長=ナガ=蛇神の呼称であり、したがって古事記の登美彦(トミ・トビ)の名のほうか原型であったとおもわれる。」などとあることから、鹿畑の素盞嗚神社で祀られている八幡神は、もとは「ヤアタ(ヤワタ)の神=蛇神」であったと思われます。
 A長髄彦(登美彦)にペンネームの由来を持つ小説家の森見登美彦さんは、この文章の中で富雄川のことを次のように述べています。〜高台から坂をくだれば川が流れて、その両側には田んぼが続き、昔ながらの農村風景が広がっていた。神武東征の折、九州からやってきた天皇を迎え撃ったという「ナガスネヒコ」の話を母から聞いたのも、そんな川沿いの風景を眺めながらのことである。〜

(6)4つの川にかかること
 @山田川源流域にある鹿畑では素盞嗚神社の東約300mに龍王四天(龍王社)が祀られ、天野川には龍ヶ淵伝説があり、富雄川の水源は竜王山という言い伝えがあり、竜田川は名前にずばり竜がついており、生駒では古来、竜(龍)・竜(龍)王が水(雨・川)の神として信仰されてきたことがうかがえます(参考 : 日本の竜神・竜王蛇口の語源・由来)。ちなみに、「千と千尋の神隠し」の登場人物のハク(本名は「ニギハヤミコハクヌシ(饒速水小白主)/英語版では Kohaku River)の正体は白龍で、コハク川という小さい川を司る神とされています(これご参照)が、宮崎監督は、ハクのキャラクターに「竜(もとは蛇)は水(川)の神」という古代日本の信仰を反映させています。